
かつて日本の本州・四国・九州の山岳地帯に生息していた、小型のオオカミ。
灰褐色の体毛と細長い顔立ちをもち、山深い森の中を静かに歩く姿は古くから人々の畏敬を集めてきた。シカやイノシシを捕食し、自然界のバランスを保つ重要な存在だったと考えられている。
体長は約1mほどで、世界のオオカミの中では比較的小柄な種類とされる。日本では農作物を荒らす動物を追い払う「山の守り神」として信仰される地域もあり、多くの伝承や民話にその名が残されている。
明治時代になると開発や駆除、狂犬病の流行などによって数を減らし、20世紀初頭に絶滅したとされている。